- 器楽曲
- 協奏曲
ヴァイオリン小協奏曲「支那詩」(1936年) Violin Concertino "Chinese Poem"(1936: Kobe)
- 創作地
- 神戸
- 初演
- 1937年4月7日
解説
日本最初期のヴァイオリン協奏曲の一つ。帰国した1936年に作曲、翌年東京と大阪で初演された。東京では新交響楽団と日比野愛次の独奏、大阪では宝塚交響楽団とエルネスト・トマシッチの独奏。初の「協奏曲」である《ピアノ協奏曲第一番》を作曲した際、大澤は「ソナタ形式-緩徐楽章-ロンド形式」による3楽章構成を用いたが、本作品も同様である。中国音楽に関する本から「拾い挙げた旋律」を基にして作曲したとされ、オーケストラには支那太鼓が含まれている。その後、大澤の関連資料3万点の寄贈を受けた神戸女学院が、2007年に音楽学部定期演奏会において、辻井淳のヴァイオリンによって復活演奏した。また、生島美紀子のリダクションによるピアノ伴奏版がある。